4月12日付けのNEC公式サイトのプレスリリースによると、NECは、信用金庫の営業担当者が、外出先からスマートフォン(Android搭載)を活用して顧客情報の照会や預り証の発行、また融資案件の進捗管理などを実現する信用金庫向け営業支援システムを長野信用金庫(長野信金)へ納入したことを発表している。
あわせて、営業店での顧客からの相談・クレーム、事務ミスなどの本部への報告事務を電子化することで業務の効率化を実現するシステムも納入し、長野信金は、両システムを4月から利用開始した。
長野信金におけるスマートフォンを活用した営業支援システムの利用は、甲信越地区の信用金庫において、初めての事例となる。
長野信金では、営業担当者はこれまで専用のハンディターミナルを利用して、外出先での集金業務を行っていた。
今回、集金業務だけでなく融資、保険、投資信託など幅広い営業活動を効率的に行うため、営業担当者150名が、スマートフォンでの営業支援システムの利用を開始した。
本システムを利用することで、外出先で営業担当者が日報を作成したり顧客情報を共有したりすることができ、最新の情報に基づいた顧客対応や、正確かつ迅速な業務が可能となる。
また、営業担当者が交代する際、引き継ぎ業務が効率化する。
長野信金は本システムを活用し、融資案件のきめ細かな進捗管理や、融資の予実管理を実現することで、融資残高の増加を目指している。
また長野信金では、これまで営業店における顧客からの相談・クレーム、事務ミスなどの本部への報告は紙の報告書を利用していたが、今回これらの報告事務のシステム化を実現した。
これにより本部への報告業務が大幅に効率化されるとともに、報告事項や処理にかかったコストなどをデータベース化することで、発生原因、報告件数や処理コストを、店舗ごとや、月次、年次などで確認することが可能となる。
さらに、過去によせられた相談・クレームを顧客ごとに把握することができ、営業支援システムとあわせ、顧客情報を総合的に管理することが可能となる。
長野信金では、今後タブレット端末を導入し、商品紹介に利用するなど、さらなる顧客サービスの向上と業務の効率化を検討している。
NECはこれまで、ハンディターミナルやPDA、法人向け携帯電話、スマートフォンに対応した営業支援システムを、全国で30以上の信用金庫に納入している。
今回の実績を踏まえ、引き続き長野信金を支援していくとともに、金融業界の業務効率化に貢献するソリューション関連事業を一層強化していく。