優勝に王手をかけたマリノスの2019年リーグ戦最終節は、ホーム日産スタジアムで2位FC東京との直接対決。
前節までマリノスとFC東京の勝ち点差は「3」だが、得失点差の関係でFC東京は4点差以上の勝利が必要で、マリノスに有利な状況。
ワクワクドキドキの日がついにきた。
マリノスは、前節に扇原選手が累積警告で出場停止のため和田選手がキャプテン喜田選手とダブルボランチを組む。 

試合は序盤からFC東京が激しくプレスをかけてきた。
マルコス ジュニオール選手の強烈なヘッドでクリアもあり、集中した守備で乗り切る。 
15分を過ぎた頃からかマリノスも相手陣内に入って攻めていく回数が増えていく。
しかし両チーム、決定的なチャンスまでいかない。
23分、ロングボールからFC東京永井選手が抜け出した1対1の場面で、パク イルギュ選手がスーパーセーブで防ぐ。
そして26分、右サイドでエリキ選手が起点となり、和田選手の横パスをティーラトン選手が左足からのダイレクトシュートを放つと、ブロックにいった相手選手に当たって軌道が変わり、ボールはふわっとネットに吸い込まれた。
先制したマリノスはチームのムードも高まる。
44分、マルコス ジュニオール選手がうまくラインの間に走って和田選手から横パスを受け、それをエリキ選手はマークされながらも左スミにゴールを決め、リードを2点に広げて前半を折り返す。

後半FC東京は、選手を2枚代えでスタート。
マリノスはFC東京の反撃もことごとくしっかり対応していく。
14分、FC東京が3人目最後の交代カードを使い切る。
16分、マリノスは最初の選手交代でマテウス選手に代え遠藤選手が入る。
22分、最前線に飛び出したFC東京永井選手と、前に出て処理しようとしたマリノスGKパク イルギュ選手がペナルティエリア外で接触
最初主審は
パク イルギュ選手に対しイエローカードを提示したが、その後副審と協議を重ね、得点機会阻止と判断されレッドカードに。
マリノスは1人少ない状況となり、マルコス ジュニオール選手に代えて移籍後公式戦初出場となるGK中林選手が入り、選手みんなで迎える。
約5分の中断後、相手FKは枠外となり、ピンチを免れる。
32分、ティーラトン選手のリスタートからボールが渡った遠藤選手は左サイドをドリブルで駆け上がり、相手DFを振り切って左足を振り抜き、見事ボールは右サイドネットに決まった。
遠藤選手の今季7点目のゴールで3-0としたマリノスは、FC東京の攻勢を受けるが、決定機は許さない。

アディショナルタイムは6分。
マリノスの3人目最後の交代は和田選手に代え渡辺選手が入る。
結局、マリノスは10人になりながらも攻守でFC東京を上回り、無失点に抑えて完封勝利!
マリノスは終盤の7連勝(11戦負けなし)で15年ぶり4回目のリーグ優勝を果たした!

発表になった最終節の入場者数は63,854人とJ1リーグ戦最多入場者数試合記録を更新。
マリノスはこの試合、本来SBである和田選手がボランチとしても機能していて、喜田選手のバランスを取る上手さとともに中盤がゲームをコントロールできていた。
急遽出場のGK中林選手のセービングや攻撃への早い切り替えも良かった。

マリノスが優勝決定後、シャーレを掲げるのを見て、優勝ってやっぱりいいなと思った。
34節に渡り、全員で守備に攻撃にハードワークした賜物である。
よく連動していた。
そして、苦しい時も乗り越え、マリノスファミリーみんなで掴みとった栄冠は感慨深いものがある。
SNSで「#すべてはマリノスのために」というハッシュタグは一体感を生んだ。



また、この日は栗原選手の引退セレモニーも行われた。
「18年間お疲れさまでした」と言いたい。