本日付けのNEC公式サイトのプレスリリースによると、NECは、NTTドコモと、RAN(Radio Access Network)のインテリジェント化を実現するRIC(RAN Intelligent Controller)を共同で開発しており、NECはRICの可能性を紹介するデモを世界最大のモバイル関連展示会「MWC Barcelona 2021」のオンライン展示として公開した。

O-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠した装置は、異なるベンダー間でも接続が可能であるとともに多様なユースケースや回線構築のニーズに応じた最適かつ柔軟なネットワークの構築が可能。
さらに、AIを活用したRICによるインテリジェントな制御を導入することで、ネットワークをより高度化することが可能になる。

両社が開発を進めるRICにおいては、初期の取り組みとして基地局設定の自動化など主にRANの運用コスト削減に向けた活用を実現していく。
さらに次のステップとして無線リソースを自動的・自律的に最適化することでRANの性能向上を図り、ネットワーク機器の消費電力の削減などを実現していく。

将来的には、制御周期を低速制御から高速制御へ、基地局単位からユーザ単位の制御へと段階的に高度化するとともに無線リソースとコンピューティングリソースなど異なる要素の制御を連動させた最適化を行う。
超高速・大容量、超低遅延・高信頼、同時多接続の特性の最適化を行い、ネットワークのさらなる高度化を進めて多様なサービスを実現し、新たな価値の創造を目指す。