本書はブロガー・著述家のちきりん氏がマーケット感覚について、さまざまな事例や表現を用い、多角的に説明した書になる。
全5章で構成されている。

まず、マーケット=市場とは、不特定多数の買い手(需要者)と不特定多数の売り手(供給者)が、お互いのニーズを充たしてくれる相手とマッチングされ、価値を交換する場所のことであり、マーケット感覚とは、その市場で取引されている価値が何なのか、感覚的に理解できる能力のことである。

市場化の進む社会におけるキャリア形成では、市場の動向をイチ早く見極めるためのマーケット感覚と、需要バランスの変化に合わせて自分のスキルや専門性をシフトするための柔軟性や決断力が、何より重要になるという。

市場の状況がどう変わりつつあるのか、アンテナを高くして迅速に感じ取り、それに応じてどう動くべきか、自分自身で判断できるよう、自らのマーケット感覚を鍛える必要がある。

新たな価値を見いだすことができれば、新たな市場、そして大きな経済価値が生まれ、まだ取引されていない潜在的な価値に気がつき、市場化するという多くの人がマーケット感覚を持つことで、個人はもちろん、世の中もどんどん豊かになっていくなら未来は明るい。

マーケット感覚を鍛える5つの方法として、
1. プライシング能力を身につける
2. インセンティブシステムを理解する
3. 市場に評価される方法を学ぶ
4. 失敗と成功の関係を理解する
5. 市場性の高い環境に身を置く
をあげていた。

社会の変化を自ら感じ取り、進むべき方向を早めに見極めることができるか、気づく力と試行錯誤が必要だと思った。

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マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法



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