本書は伝えたいことを記した実用的な文章を効率よく書き上げたい人向けの書になる。
全5章、75のチャプターで構成されている。
まずはじめに、唐木氏は近年のネットユーザーの長文への耐性が低下していることを挙げ、「良い文章とは完読される文章である」と述べている。
これは私もそう思うし、途中で離脱されずに最後まで読み切ってもらうことをどの書き手も意識しているだろう。
ではどのような文章が完読されるのか?
唐木氏はこのように述べている。
「適切な長さで、旬の話題で、テンポがいい文章。事実に沿った内容で、言葉づかいに誤りがなく、表現にダブりがなく変化のつけられた文章。読み手の需要に即した、押し付けがましくない、有用な文章。」
安定した品質の文章を速く書き続けるためには、決まった流れで行う構造シートで整理することで、迷う時間を減らすことにもなるという。
読みやすい文章を心掛けて、「ひとつの文で欲張らない」「漢字とかなのバランスに注意する」など読み返すことの重要さもあらためて感じた。
読んでもらう工夫をして、「具体的なエピソードを書く」「人物名で始めると目を引きやすい」「数字を入れると具体性が増す」など為になる部分が多かった。
一通り読んでみて、ネットユーザーの文章力向上という観点で最適な書だと思う。
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