本書は「いつも自分らしくいるために、毎日少しずつ変えてみよう」という趣旨の本である。
毎日の仕事と暮らしを、つつましくも常に新しくありたいと思っている著者の松浦弥太郎氏の気持ちが込められている。
色々と気づきを与えてくれた。
ここではとくに気になった5つの言葉について紹介したい。
目を見て話すことは、わかり合い、メッセージを伝え、コミュニケーションをよくする秘訣。
疲れていたり、へこんでいたりすると、人は目を見て話すことができないというのはよくあることだと思う。
今日、話をした人の目を見ていたかと言われ、はっきり言えるだろうか?
下ばかり向いていないだろうか?
松浦氏は、目を見て話すからこそ、生まれてくる関係があるという。
考え方がまるで合わず、最後まで言い分は平行線をたどるような議論でも、相手の目を見て話し続ければ、不思議なことに、相手に対する尊敬の念が湧いてくるそうだ。
商売っ気というのは、単にお金を儲けることではありません。
自分がもっている知識、経験、能力などを世の中で機能させるということ。
人はみな、これまで生きてきたなかで学んだことを活用し、世の中に循環させ、生きる糧を得ていると、ここまで考えたことはなかった。
商売っ気をもつことで、もともと好きなこと、得意なことが、もっと好きに、もっと得意になるのは素敵なことだと思う。
「部屋の空気を変えたい、雰囲気の良い部屋にしたい」と願うなら、家具を変えるより、ポスターを貼るより、何か小物をあしらうより、花を飾るほうが、よほど効き目があるのです。
花は部屋だけでなく、気持ちも明るくしてくれるのは同意である。
ファッションというのは、社会性のあらわれ。何を身につけるかは、たたずまいにも影響します。
流行を追って次々服を買う必要はないと思う。
不潔感のあるもの、古びてよれよれのものは身につけないというのは、ぴんと伸びた背筋や、洗いたての素肌に通じることだと感じるのはよくわかる。
だめになったら、潔く手放して、新しいものに買い替える。
清潔感は自分の心がけ次第で持てるものだから。
できるだけ、おだやかでいること。いつでも自分のペースで、平常心をもって、ていねいに暮らしていくこと。この心がけでおおよそのことは乗り越えられますし、慌てても、いいことなんか、まるでありません。
おだやかさとは健康な証拠であり、毎日をちょうどよく暮らすための一歩でもあるということを肝に銘じたい。
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