2月26日付けのNTTドコモ公式サイトの報道発表資料によると、ドコモは、韓国のKT Corporation（KT社）および米国のVerizon Wireless（ベライゾン社）と協力し、国内の通信事業者として初めて 、日本と韓国および日本と米国間におけるVoLTE（Voice over LTE）の国際ローミング接続の実証実験に成功したことを発表している。
今回の実験は、既存のLTEデータローミングサービスのネットワークを、そのままVoLTEに活用することで早期の商用化が見込めるS8HR方式（S8 Home Routedの略称で、標準化団体3GPPで規定される仕様に基づくVoLTEローミング方式）という技術を用いて、VoLTEによる高音質通話およびビデオコールの発着信に成功した。
本技術を利用することで、現在ドコモが国内で提供するVoLTEによる高音質通話やビデオコール等のサービスを、海外においても国内同様に利用できる。
KT社との実験では、ネットワーク上で一定の通信速度を保証するQoS制御技術（Quality of Serviceの略称で、ネットワーク上で、データの種類に応じた優先順位に従ってデータを配信し、一定の通信速度を保証する技術）を利用し、品質保証型の高音質通話およびビデオコールの発着信に世界で初めて成功した。
また、ベライゾン社との実験では、日本と米国間で初めて、長距離間でのVoLTEによる高音質通話に成功した。
今回の実験は、商用のネットワークと同じ環境で実施しており、「S8HR」方式によるVoLTEの国際ローミング接続が、従来の3Gネットワークを利用したローミング接続と比較して、長距離間であっても、優れた品質で利用できることを確認した。
ドコモはVoLTEによる国際ローミングサービスを2015年内に提供することを目指し、GSMA注意4 において世界の企業と幅広く連携しながら、VoLTEの国際ローミング接続の普及に貢献していくという。
■実証実験のイメージ
参照URL https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2015/02/26_00.html
