著者のひろゆき氏は「明日できることは今日やるな」という方針である。
ただし、確定申告とメールの返信については早く取り掛かることを意識しているという。

人間の脳は、頭を使わない単純作業をしているときのほうが、思考しやすいようにできているそうで、これはわざわざ考えるための時間を確保しなくてよいことになる。

趣味を仕事につなげるには、他人と比べて「圧倒的に長い時間を費やす」か「見方を変える」ことが大切と述べており、参考になった。

仕事で重要なのは「あなたがいなくては止まってしまう」というボトルネックをなるべく減らして、現場の判断でどんどん回せるようにすることと述べている。
ひろゆき氏は、基本的に、振れる仕事はすべて人に振るようにしていて、そうすることで、そのつど現場が判断するので、自分の拘束時間が減るというメリットがあるからだそうだ。
何より、現場が自分たちで判断基準を持って決めたほうが、即座に最適解が出る場合が多いという。

また、優秀さや努力の度合いより、「勝てる波」に乗ったやつが勝つという主張もしており、実際にチャンスを掴んで成功した事例がいくつもあるだろう。
ひろゆき氏の場合は、プログラミングに出会い、ITの波に乗ったということになる。

そして、ひろゆき氏は「自分の自由な時間」を作らない限り、他にはない自分だけの価値なんてものをつくり出すことはできないだろうと思うそうで、同感だ。
自由な時間に費やすことにこそ、その人の価値や面白さが生まれてくるんじゃないだろうか。

どうにもならないことに悩むのは時間の浪費とストレスにしかならないので、思い切って自分のことだけを考えるほうが建設的というのは確かにそうだと思った。

時間に終われて頑張らなくても、考え方次第で人は幸せになれるという意見のひろゆき氏。
時間というのは、基本的に誰であれ公平に与えられているので、自分が幸せになるために使うほうがいいのは納得である。

なんとなく日々を過ごす幸せも感じるところである。

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なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23