本書は著者の鈴木雅則氏が米コーネル大学大学院で学んだ人材マネジメント・組織行動学の理論と、GE(ゼネラル・エレクトリック)やグーグルといったグローバル先進企業2社でリーダーシップを教えた経験から体得した実践知を統合して、激変する社会で求められるリーダーシップをわかりやすい形で紹介されている。

1章では、リーダーシップが求められる時代背景(グローバル化とインターネットが社会・組織に与える影響)、リーダーシップの定義(絵を描いて、その絵を実現していくプロセス)、そして魅力的なリーダーになるために必要な人格(ポジティブな発言と態度、及び相手の潜在能力を信じるマインドセット)について書かれている。
特に人格はリーダーシップの土台であり、人格を高めるための努力が必要になる。

2章では、リーダーにとっての自己認識力の重要性、自分の強みを生かしてフローに入る大切さ、そして、自分らしいリーダーシップを見につける方法について書かれている。

3章では、明確なビジョンが持つ力、大きな夢を持つ大事さ、インスピレーションをビジョンに昇華する方法、そしてビジョンと恐れの関係などについて書かれている。

4章では、リーダーシップでより重要なのは、目標のためにいかに周りの人に自発的に動いてもらい、また、必要があれば助けてもらうかということで、巻き込み力について必須なスキル、コミュニケーションスキルについて考える内容になっている。
コミュニケーションの3つのスキルとして、主張(Tell/Speak)、質問(Ask)、傾聴(Listen&Reflect)と3つのスキルに分解できる。

最後に、人は主に内省とフィードバックを通じてしか成長できないということを意識しておきたいと思った。

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リーダーは弱みを見せろ GE、グーグル 最強のリーダーシップ (光文社新書)